【新型コロナニュース】新型コロナのエビデンス

2021年6月16日改訂

岡田正彦
Masahiko Okada, MD, PhD
新潟大学名誉教授(医学博士)

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改造メッセンジャーRNAの専門的解説はこちらでどうぞ!
(専門的論文のリストを掲載しました)

Q1 ワクチンの効果はどれくらい続くのか

A インフルエンザのワクチンでは、その効果がせいぜい3ヵ月くらいで切れてしまいます。幸いウイルスの方も、季節の進行とともに3ヵ月くらいで消えてしまうため、困ることはありません。翌年のシーズン前に、また接種を受ければいいだけです。

ではコロナ・ワクチンの場合はどうなのでしょうか?どの国も本格的な接種が始まって、まだ数か月しか経っていないため、感染を予防する効果がどれくらい続くのか、実は誰も知りません。

幸い、モデルナ社ワクチンを用いた臨床試験(第I相試験)に参加したボランティア33名を追跡したデータが報告されました。結果は、中和抗体が半分に減るまでの期間が2~6ヵ月ということでした。ただし、まだ最後まで追跡ができていないため、コンピュータで予測したものです。

予測値に大きな幅があるのは、よく知られた中和抗体だけが主役なのではなく、免疫の仕組みが複雑で一筋縄にはいかないからです。中和抗体は消えても、たとえば「記憶細胞」なるものがあり、あとで感染した際にもう一度、抗体を作ってくれることもあります。これらの仕組みがワクチンでどう働くのか、まだわからないのです。

米国の感染症対策の元締めCDCは、こともあろうに「ワクチン接種者の追跡は重症者以外、やめた」と発表しました。理由は不明ですが、勘ぐればいろいろありそうです。「ワクチンの真実が世間にばれると面倒なことになる」、「人数が多すぎて無理」、「嫌になった」、「コロナ禍もそろそろ終わりだから」などなどです。

もうひとつ不思議なのは、各ワクチンメーカーが行った「数万人におよぶ臨床試験」の対象者をなぜ追跡していないのか、という点です。ある論文には「今後、2年間、対象者の詳細は公表しない」と書かれていました。プライバシーを守るためという大義名分があるのかもしれませんが、これもいろいろ勘ぐりたくなる話です。

この項は、最新情報にもとづき随時、更新していくことにします。

【参考文献】
1) Doria-Rose N, et al., Antibodies persistence through 6 months after
the second dose of mRNA-1273 vaccine for covid-19. N Engl J Med, Apr 6,
2021.
2) Quast I, et al., B cell memory: understanding COVID-19. Immunity, Feb 9, 2021
3) Rabin RC, C.D.C will not investigate mild infections in vaccinated American.
New York Times, May25, 2021.
4) Zimmer C, We’ll probably need booster shots for Covid-19. but when?
and which ones? Jun6,2021.



Q2  ワクチンを受けないと決めた人たちの災難とは?

A 私のもとには、「ワクチンを受けないと決めた人たち」から、たくさんのお便りが届きます。その多くは、いまの段階では医療機関、介護施設、公的機関に勤める人たち、またはそのご家族が中心です。

「組織の中で受けていないの自分だけで、周りの目が恐ろしい」
「閑職に回された」
「もし集団感染が起こったらお前のせいだ、と言われた」
「医療人として失格だとなじられた」
「周囲の目が急によそよそしくなった」
「毎日、上司から人格を否定するような言葉を投げかけられている」
「接種を拒否することは許されない、との指示書が回ってきた」

などなどです。すべて医療・介護など専門家の組織での話です。今後、65歳以下の現役世代に接種が広げられていくにつれ、どんなことが起こるか、おおよそ想像できそうです。任意であったはずのワクチン接種が、どうしてこんな愚かしい事態を招いてしまっているのでしょうか?

重大な人権侵害であることはあきらかです。パワハラなどと生やさしいものではなく、傷害罪にも等しいレベルです。今後は法律問題と捉え、各自が所属する組織の責任者を相手に裁判を起こしていく、くらいの覚悟も必要かもしれません。

もし法律家の方が、この文章を読んでいただいているなら、ぜひ「お悩み相談窓口」を開設し、疎外されている人たちを救ってあげてください。医学的な問題については、及ばずながら私がサポートをさせていただきます。本ページの最初に記したアドレスあて、メールをお待ちしています。

国やマスコミはいっさい信用できませんから、草の根運動を積み重ねていくしかありません。



Q3 安心できるワクチンとは?

A すでに何種類かのワクチンが実際に使われていますが、さらに23種類もの新しいワクチンがほぼ実用化し、治験に入っています。どちらも含めて、ワクチンは大きく2種類にわけることができ、ひとつはmRNAやDNAを用いた「遺伝子ワクチン」、もうひとつがいわゆる「不活化ワクチン」です。

いま世間の期待を広く集めているのは後者です。インフルエンザワクチンなどでお馴染みで、なんとなく安心感があるからでしょう。

簡単に言えば、遺伝子ワクチンがヒトの細胞内でコロナのトゲトゲ蛋白を作らせる方式であるのに対し、不活化ワクチンのほうは、実験動物や培養細胞内に遺伝子を注入し作らせてしまうものです。つまりヒトの体内に遺伝子を注入するか、しないかの違いがあるだけです。従来のワクチンとは製造法がまったく異なっていて、「不活化」のイメージとはかけ離れたものとなっています。

あとで述べますが、コロナワクチンの最大の懸念は「きわめて有害なコロナのトゲトゲ蛋白を体内に入れる」という点にあるため、どちらのタイプのワクチンも危険であることにかわりはありません。

日本のメーカーなら安全なワクチンを作ってくれるはず、と期待を寄せている人も多いものと思います。しかし日本国内ならではの問題も山積です。

・開発に乗り遅れてしまった
・日本独自の技術がなく、海外の特許を利用するために莫大なお金がいる
・すでにワクチン接種が始まったいま、本物のワクチンと偽ワクチン(プラセボ)を使った実験が倫理的にやりずらくなった
・外国に比べ圧倒的に感染者が少ないため、認可を得るためのデータが集められない

などなどです。いずれにしても安心できるワクチンが製品化されるまでには、少なくとも10年はかかりますから、その間に、コロナ禍は終息してしまっているでしょう。

【参考文献】
1) Kaabi NA, et al., Eff ects of 2 inactivated SARS-CoV-2 vaccines on symptomatic
COVID-19 infectionin adults. a randomaized clinical trail. JAMA, May 26,
2021.
2) Broom, 5 charts that tell the story of vaccines today. World Economic
Forum, Jun 2, 2020.


Q4 治療薬はいつできるのか?

A この1年間、さまざまな薬が「新型コロナに効く」と報じられては、忘れられてきました。代表はレムデシベルとイベルメクチンでしょう。

結論を先に言えば、どちらの薬も残念ながら海外での大規模な調査で、効果が完全否定されています。これらの薬を偽薬(プラセボ)と比べたところ、症状が回復するまでの日数に差がなかったのです。

中でも、海外で酷評されているのが、日本人のノーベル賞受賞で話題となり期待が集まっていたイベルメクチンです。米国における感染症対策の総元締FDAは、「この薬を治療にも予防にも使ってはいけない」と公式ホームページで断定しているのです。

イベルメクチンは、限られた寄生虫病の専用薬であり、理屈から考えても効くわけがなく、また副作用のリスクも高い、というのがその理由です。米国では、家畜用の製剤を素人判断で飲んだ人が副作用で入院、という騒ぎも起きています。

これから期待できるのは、マスコミで話題になっているような過去の薬ではありません。100万種類を超える化学物質、鉱物、植物の洗い出しに始まり、最終的にはコンピュータ合成によるまったく新しい薬の開発に、世界中の製薬企業が鎬を削っているのです。

新型コロナウイルスが、ヒトの細胞に取りつく仕組みが分子レベルで完全にわかりましたので、それを阻止する薬ということになります。とくにウイルス感染症に対する治療薬は、すでに成功例がいろいろあり、比較的に早く登場してくるであろうことが期待ができるのです。

もちろん、臨床試験には十分な時間をかける必要があります。しかしワクチンの場合と異なり、感染して重症化する可能性のある人にだけ使うのが治療薬です。医療は、すべて損と得のバランスで成り立っているものであり、わずかでも得が損を上回れば、使用は正当化されるはずです。

【参考文献】
1) Spinner CD, et al., Eff ect of remdesivir vs stabdard care on clinical
status at 11 days in patiens with moderateCOVID-19, a randomized clinical
trial. JAMA. Aug 21, 2020.
2) López-Medina E, et al., Eff ect of ivermectin on time to resolution
of symptoms among adults with mild COVID-19,a randomized clinical trial.
JAMA, Mar 4, 2021.
3) FDA, Why you should not use ivermection to treat or preventCOVID-19.
on line.


Q5 では、コロナ禍を終息させる決め手は何なのか?

A ワクチンも新薬も、すぐには期待できないとなれば、何に望みをかければいいのでしょうか。

どんなウイルスも、宿主である人間がいなければ生き延びていくことができません。ウイルスが地球上に出現したのは30億年前とされますが、このときから現代まで人間を絶命させることなく、共存してきたことになります。

ウイルスは、自分が生きのびるため「ヒト→ヒト感染」を繰り返していきますが、1度感染した人には免疫ができるため、逆向きに伝わっていくことはありません。また感染しやすい人、しにく人もいますから、ある「閉じた集団」、たとえば離島や山奥の集落などでは、一定の期間が過ぎれば必ず終息することになります。その速度は、感染力が強いウイルスほど早く、弱いウイルスではゆっくりです。

次に、インフルエンザやコロナなどのウイルスは、高温・多湿で分裂力が弱くなることが動物実験で確認されています。次のグラフは昨年の今頃、作成したもので、いくつかの国の新規感染者数のグラフに雨季の時期を重ねて示したものです。高温多湿が、感染の消長に何らかの影響を与えていることもわかります。



次図のオレンジ色の線は、これらの要素をすべて組み込み、私がコンピュータで予測計算をした結果です。



コロナウイルスの流行は、比較的短い時間で必ず終息するという自然法則があるのです。この大原則から外れて、感染の流行が第2波、第3波、・・・と繰り返してしまうのは、「閉じた空間」から別の「閉じた空間」へと人間が移動してしまうからにほかなりません。

「行動制限」「ロックダウン」など言葉に反感や嫌悪感を抱く人が少なくありません。理由は主に2つあり、ひとつが「効果を証明したデータがない」との主張で、もうひとつは「政府が国民の行動を規制するのは危険だから」ということのようです。

「公理」という言葉を学校で習った記憶があると思います。ある考えを進めていくとき、その前提となる基本原則のことで、通常は証明の必要がないもの(当たり前のこと)です。「人の動きを止めればウイルス感染は収まる」というのは、証明の必要がない公理です。


Q6 フェイクニュースを見抜くには?

A ワクチンを促進したい人たちにとって、いわゆるフェイクニュースは「反対意見」を封じるための格好の攻撃材料となっています。ワクチンに対して正しい理解を深めるためには、そんな偽情報に振り回されないことも大切です。

1. ワクチンを接種すると他人にコロナを感染させる?
→ ワクチンに含まれているメッセンジャーRNAはウィルスのトゲトゲ部分を再生するだけですから、もちろん感染力はありません。ただ最近の研究で、コロナのトゲトゲ蛋白が呼気や唾液とともに体外に出ていく可能性が指摘されました。

しかしトゲトゲ蛋白に感染力はなく、たとえ飲み込んだとしても消化液で分解されてしまいます。そのことで健康被害を受ける可能性はゼロではありませんが、ほとんど杞憂です。

2. ワクチンに金属片が入っていて金属探知機で容易に識別される?
→ 金属探知機に反応するような重い金属は(マイクロチップもそうですが)、薬瓶の中で沈んでしまい注射器の中に入ってきません。メーカーにとって、そんな余計な手間とコストをかけるメリットは何もなく、あり得ない話です。

3. メッセンジャーRNAがDNAに逆変換され自分の遺伝子に組み込まれる?
→ メッセンジャーRNAは消耗品ですから、早晩、分解されます。また生物の大原則として、RNAは核内(DNAが格納されている)には決して戻っていかないようになっています。したがって逆変換は起こらず、組み込まれることもありません。

4. アストラゼネカ社ワクチンの運び屋ウイルスは、DNAへの組み込みをしない?
→ 同ワクチンでは、運び屋としてチンパンジーのアデノウイルス(風邪のウイルス)が使われています。人の風邪ウイルスは、すでに免疫を持っている人が多く、運び屋しては使えないからです。
 
多くの専門家は「アデノウイルスはDNAへの組み込みをしないので安心」と述べています。しかし最近の動物実験で、この説は覆されました。結論だけ言えば組み込みは必ず起こり、ワクチン接種を2回受けると、肝臓だけで96か所に組み込みが起こる計算が成り立ちます。
 
つまり、このワクチンに含まれるコロナのトゲトゲ蛋白を合成する遺伝子は、あなたのDNAの中に永久に残ってしまう可能性があるということです。

5. 新型コロナはインフルエンザと同じ単なる風邪?
→ このような主張をして強がっている人が少なくありません。次のグラフを見てください。インフルエンザと新型コロナの死亡率(縦軸)を年齢別(横軸)にそれぞれ描いたものです。ただし、どちらも真の死亡率が明確でない(因果関係の証明が難しい)ため、無理に高さを揃えましたので、グラフの形だけを見てください。



インフルエンザによる死亡が高齢者層に著しく偏っているのに対し、新型コロナでは若い世代にも決して少なくないことがわかります。すべての世代が注意すべき「脅威」であることに間違いはないのです。
 
1年ほど前、ある雑誌の取材で「正しく恐れる」とコメントしたことがあります。いっとき流行語になったのですが、いま改めて、この言葉の通りだと感じています。

こんな感じで、一見して荒唐無稽な話はすべてフェークニュースです。ただし、ときに専門家も騙されてしまうような話もあり、この欄で随時、解説していくことにします。

【参考文献】

1) Zhang L, et al., Reverse-transcribed SARS-CoV-2 RNA can integrate into the genome of culturedhuman cells and can be expressed in pattient-derived tissues. PNAS 118, 21, 2021.
2) Wu F, et al., A new coronavirus associated with human respiratory disease in China. Nature, Mar12, 2020.
3) Sit THC, et al., Infection on dogs with SARS-CoV-2. Nature Oct 20, 2020.
4) Cullen BR, Nuclear RNA expot. J Cell Sci 116: 587-597, 2003.
5) Vargas DY, et al., Mechanism of mRNA transport in the nucleus. PNAS 102: 17008-17013, 2005.
6) Nirenberg E, No, really, mRNA vaccines are not goingo to aff ect your DNA. on line, Nov 25, 2020.
7) Stephen SL, et al., Chromosomal integration of adenoviral vector DNA in vivo. J Viol 84: 9987-9994, 2010.

Q7 変異ウイルスはどこで発生したのか?

A インフルエンザではタミフルという特効薬があります。この薬が効かない変異ウイルスが蔓延しているのですが、実はその原因が「日本人がタミフルを乱用したため」と諸外国から非難を受けています。

コロナワクチンの効果に関する調査が盛んですが、多くは「効果が高い」ように見せかけるためのメーカー主導で行われているものです。つい最近、それらとは一線を画す、かなり厳格な調査が南アフリカで行われました。同国は、アストラゼナカ社ワクチンの治験が最初に、かつ濃密に行われたところです。

調査では、アストラゼネカ社ワクチンが、同国で発生した変異株に有効かどうかが検証されました。結論は、同社のワクチンは変異株に対して有効性がまったくないというものでした。

この結論から考えられることはただひとつしかありません。「南アフリカで変異ウイルスが発生したのは、同国で集中的に使われたワクチンが原因だった」ということです。私の当初の懸念が現実のものとなってしまいました。

日本でワクチン接種が集団で行われたあと、もしそこでクラスターが発生したりすると、そのときこそウイルスにとって、ワクチンに負けない変異を遂げるチャンスとなります。

ワクチン接種を受けた人たちには、ウイルスを変異させないよう最大限の注意を払う、つまり自身が絶対感染しないという責任が生じたのです。

「集団接種が行われた町には怖くて行けない」、「職員の全員が接種を受けた病院は嫌だ」、「一家全員が接種を受けた親戚とは縁を切りたい」・・・。今後、そんなことを考える人が出てきてもおかしくはありません。

差別されるべきはどっちなのでしょうか?

【参考文献】
1) Tracking coronavirus vaccinations around the world. New York Times, May 26, 2021.
2) Madhi SA, et al., Effi cacy of the ChAdOx1 nCoV-19 Covid-19 vaccine against the B.1.351 varinat. NEngl J Med, May 20, 2021.


Q8 ウイルスはどのように変異するのか?

A 数年前、ダーウインの進化論の現代語訳が『種の起源(上下巻)』という邦題で出版されました。それを読んで、進化論の奥深さに触れると同時に、この説を否定する声が高まっていることも知りました。

否定意見というのは、たとえば「キリンの首が長いのは、高い木になっている実を食べることができ生存競争に打ち勝ったから、というのであれば地球上の生き物はすべて首が長くなっているはず」といったツッコミです。しかし自然淘汰説が根本から間違いなのではなく、生物の種ごとに何か固有の力も一緒に働いてきた、ということではないでしょうか。

そう考えると、ウイルスが変異を遂げてきた理由もわかってきます。インフルエンザ・ウイルスがよく研究されていてますので、これで見ていきましょう。まず、ウイルスの変異には以下の3つの様式があります。

・遺伝情報1個単位の突然変異
・まとまった遺伝情報の大幅な組み換え
・性質が異なるウイルスに同時感染した場合の相互組み換え

この順番に変異は大きくなり、ときに困ったことが起こります。以前、大きな問題となった新型インフルエンザや鳥インフルエンザは最後のタイプで発生したと考えられています。

人間のDNAは、ファスナーのように2本で1組のひも状となっています。その片方に変異が生じると、部分的に壊れたファスナーのように凹凸が生じるため、酵素がそれを見つけ自動的に修復するようになっています。

しかし、コロナもインフルエンザも1本のRNAしか持たないため、自動修復機能が効きません。そのため、絶えずランダムに生じている変異がそのまま残り、溜まってっていくことになります。

そこで自然淘汰が働き、ワクチン接種による中和抗体、あるいはタミフルのような特効薬から逃れることができた変異を有するウイルスだけが生き残っていく、ということではないかと推測されるのです。

以上の考察から、ウイルスの変異を促す要因はあきらかです。「感染が濃厚に発生している」か、あるいは「ワクチン接種が大集団で密に行われている」ことです。幸い、まだ日本はどちらの条件も満たしていませんので、日本固有の変異は生じていないはずです。

【参考文献】
1) Antigenic drift vs antigenic shift. Immunology & Microbilogy, Oct 25, 2018.
2) How the fl u virus can change:”drift” and “shift”. CDC, Oct 15, 2019.


Q9 ワクチンは本当に効いているのか?

A ファイザー社ワクチンが世界でもっとも多く使われています。効果が高く、副作用も少ないと説明されていますが、本当でしょうか?

有効性の根拠とされているのは、昨年12月31日に発表された1編の論文でした。そこで示された「有効率95パーセント」との情報が世界を駆け巡り、ワクチンを推進する人たちの根拠となっています。この論文を掲載した専門誌も、よほど自慢であったとみえ、同誌会員となっている私の手元にも、繰り返し「掲載のお知らせ」が届きます。

同論文に掲載されたデータを、著作権に触れないよう形を変えて以下にまとめてみました。



このデータから、論文の著者は「接種したグループでは重症化した人が1名しかおらず、ワクチンは重症化を防いだ」と書いています。

この記述はあきらかな間違いです。なぜなら、「重症化した人/感染した人」という計算をすべきであり、その結果は最下段「感染して重症化した割合」に示したようになります。この計算結果は、もちろん論文には記載されていません。

しかも論文に記載された人数には、たとえば年齢別人数を足し算しても総人数と一致しないなど、単純ミスも多く、この点でも信頼性に疑問が残るのです。

もっと重大な疑問は、有効率95パーセントという数値そのもにあります。上の表に示したとおり総人数が大きい点は評価できるのですが、高熱などあきらなか症状を呈した人だけにしかPCR検査が行われていなかった点です。

米国の政府機関FDAに会社から提出された400頁に及ぶ資料によれば、3,410人の疑い例があったにもかかわれず、PCR検査が行われていませんでした。これらを合算すると、有効率は95%でなく、わずか19%となってしまいます。

この論文の掲載を決めた編集長エリック・J・ルービン氏(ハーバード大学非常勤教授)は、「全人類」の未来永劫にわたる健康被害(?)に対する責任を負ったことになりますが、どのように考えているのか、聞いてみたい気がします。

私自身、米国のある専門誌の編集長をしていたことがあります。不適切な論文を掲載してしまうリスク、あるいは歴史を変えるかもしれない重要論文を却下してしまうリスクを背負い、日々、胃がキリキリ痛む思いをしていました。そんな覚悟があったのかどうかを・・・。

【参考文献】
1) Polack FP, et al., Safety and effi cacy of the BNT162b2 mRNA Covid-19 vaccine. N Engl J Med, Dec31, 2020.
2) Pharm XW, Correspondence to ‘Safety and effi cacy of the BNT162b2 mRNA Covid-19 vaccine.’ NEngl J Med, Feb 17, 2021.
3) Doshi P, Pfeizer and Moderna’s “95% eff ective” vaccines — we need more details and the raw data.thebmjopinion, Jan 4, 2021.


Q10 「ワクチン接種で感染者が減少」との研究発表は正しいのか?

A 英国のスコットランド地方で行われた、ある調査の結果発表がありました。スコットランド地方は英国北部にあり、面積が全土の1/3を占め、人口は8.4%です。その住民を対象に、ワクチンを受けた人と受けなかった人を追跡調査したものです。

英国では「全国民にまず1回ずつ接種を」という方針をとっていますので、以下は、すべて1回接種するとどうなるのかという話です。対象が4百万人と、大人数でした。

結果をわかりやすくまとめると、「感染して入院した人」が未接種グループで仮に100人いたとすると、ファイザーワクチンを接種したグループでは割合で9人、アストラゼネカワクチンを接種したグループで12人と大幅に少なくなっていたというのです。ただし接種後28日~34日の間に限ってのことです。

さて、この結果はどう見ればいいでしょうか。実は、この調査、ツッコミどころ満載です。なにしろ、「自主的にワクチンを受けた人たち」と「受けなかった人たち」をあとになって比べただけなのですから。

論文に掲載されたデータを見ただけでも両グループには大きな違いがあり、たとえば接種を受けた人たちの多くは高齢者で、かつ女性が中心でした(未接種グループはその逆)。もともと健康に重大な関心があり、日頃から感染予防もしっかり行っていた人たちであろうことは、容易に想像できるところです。

だとすればワクチン接種とは無関係に、感染も重症化も少なかったはずです。このような調査方法は、コンピュータ内のデータを計算するだけですむため、手軽で費用もかからず、昔からよく用いられてきました。しかし、常に誤った結論を出してしまうことから、医学を混乱させる原因ともなってきたのです。

まだまだ問題はあります。ワクチンを1回しか接種していないことに加え、接種後28日~ 34日目に限り認められた結果だということです。「ワクチンは2回接種しないと効果がない」、「接種さえすればパスポートがもらえる(有効期限??)」という話は、どこへ行ってしまったのでしょうか。

【参考文献】
1) Vasileiou E, et al., Interim fi ndings from fi rst-dose mass COVID-19 vaccination roll-out and COVID-19 hopspital admissions in Scotland: a national prospective cohort study. Lancet, Apr 23,2011.
2) Makowski M, et al., Antibody persistence through 6 months after the second dose of mRNA-1273vaccine for Covid-19. N Engl J Med, Apr 6,2021.


Q11 ワクチン接種が進んだ国は、本当に感染者が減少しているのか?

A 「ワクチン接種が進んでいる英国で感染者が激減!」とのニュースが繰り返し報じられています。テレビ番組で河野太郎担当大臣は「英国の状況からワクチンに効果があるのはあきらか」と述べていました。

本当にそうなのか、検証してみましょう。5月11日時点で、ワクチン接種を1回以上受けた人が、国民の4割を超えているのは以下の14ヵ国です。カッコ内は全人口に対する割合です。
 
セーシェル共和国(70%) 
サンマリノ(63%) 
ブータン(63%) 
イスラエル(60%) 
モルディブ(57%) 
英国(53%) 
モンゴル(51%) 
マルタ(49%) 
バーレイン(49%) 
米国(46%) 
チリ(45%) 
ハンガリー(44%) 
カタール(40%) 
カナダ(40%)

このうちワクチン接種後、新規感染者数に減少傾向が認められるのは5ヵ国に過ぎず、8ヵ国はむしろ大幅に増えてしまっています。残りの1つは米国ですが、途中で減少が止まっているのです。

次のグラフは、英国における「新規感染者数の推移(黒)」と「ワクチン接種率(赤)」との関係を示したものです。昨年12月以降の第3波を拡大したグラフに、1回接種を受けた人の全国民に対する割合(%)を赤のグラフにして重ねてみました(英国では国民にまず1回ずつ接種を受けさせるという方針をとっている)。

ただしワクチン接種後、かりにQ4で紹介したスコットランドのデータが正しかったとすれば、効果が発揮されるまでに4週間かかることになりますから、赤のグラフを実際の接種日より4週分だけ右方にずらしてあります。



1月5日以降、新規感染者数が激減しており、とくに顕著なのは1月(網掛け部分)です。この間、英国国民が「ワクチン接種」を受けたのはわずか数パーセントにすぎず、しかも1回だけです。

一方、1月5日には「ロックダウン」が始まりました。外出は原則禁止、大学も含め学校はすべて閉鎖など、日本とは比べものにならないほど厳しい行動制限です。

新規感染者数の減少はワクチンの効果によるものだと、あなたは思いますか?

ちなみに、このランキングで言えば日本は堂々の第156位。日本は「ワクチンの被害から国民を守った唯一の先進国として歴史にその名を留める」のではないでしょうか。

【参考文献】
1) Vasileiou E, aet al., Interim fi ndings from fi rst-dose mass COVID-19 vaccination roll-out andCOVID-19 hospital admissions in Scotland: a national prospective cohort study. Lancet, Apr 23,2021.
2) Coronavirus (COVID-19) in the UK, GOV.UK, May 2, 2021.
3) Holder J, Tracking coronavirus vaccinations around the world. New York Times, May 11, 2021.


Q12 なぜ医師はワクチンについて正しい知識を持てないのか?

A 冒頭で紹介したyoutubeで、多かった感想のひとつが、これでした。以下、その理由を箇条書きで説明します。この考察は、私が30年ほどの歳月をかけて集めた国内外の確かな資料、および自身の体験に基づくものです。

1. 医師は、医学部を卒業したあと附属病院で研鑽を積む。しかし、そこは製薬企業からの莫大な寄付金が集まる場所であり、若手の指導に当たる教授、準教授、医局長などの肩書を持つ人たちは、常に製薬企業に忖度せざるをえない状況となっている。

2. そこで指導を受けた若い医師たちは、製薬企業からもたらされる情報で洗脳を受けた状態で市中病院に就職し、あるいは自身のクリニックを開設し、同じ発想で医療を実践していくことになる。

3. 市中病院やクリニックでは、MRと呼ばれる製薬企業の営業マンから新薬の情報や論文のコピーをもらい、勉強したように気にさせられてしまう。病院内で開催される勉強会で、製薬企業のMRが講師を務めることもしばしば。

4. ほとんどの医師は、医師免許のほかに専門医の資格を取得していくが、その資格を継続するには、定期的に開催される学会主催の講演会などに参加しなければならない。講演会では大学教授など有名医師が演壇に立つが、彼らは製薬企業から高額な謝礼と旅費を受け取り、豪華なホテルでの宿泊が約束されている。もちろん研究費と称する寄付金も受け取っている。

5. つまり医師たちの耳には、製薬企業に不利な情報はいっさい入ってこない仕組みが出来上がっている。医師たちは「製薬企業の手のひらで踊らされている」と言っても過言ではないだろう。

6. では正しい情報はどこにあるのか。これは、海外で日々発表される膨大な論文を読みこんでいくしかないが、当然、英文で書かれており、しかも高度な統計学が駆使された内容であるため、簡単に理解することはできない。

7. というよりも学術論文には、巨大製薬企業が雇った数学のプロによる巧みな修飾が施されていて、医師たちはその罠から逃れることができないのである。『歪められた現代医療のエビデンス』に、その一端を記した。

【参考文献】
1) Becker C, Relationships between academic medicine leaders and industrytime for another look?JAMA, Nov 10, 2020.
2) Justice department annouces largest health care fraud settlement in its history – Pfeizer to pay$2.3 billion for fraudulent marketing. The United States Department of Justice, Sept 2, 2009.


Q13 ファイザーワクチンで体調を崩す人がなぜ多いのか?

A ワクチン接種のあと数日以内に生じる体の不調は、高齢者ほど少ないことをご存知でしょうか。この点は、すでに昨年の夏に発表された論文(I+II相試験の報告)であきらかにされています。高齢者ほど免疫反応が起こりにくいためで、これは当然のことです。

深刻なのは、むしろ45歳以下の若い人たちのほうなのです。現在、日本で接種を受けている若い人は、ほぼ医療関係者ですが、その人たちの個人的な体験談から、2回目の接種を受けた翌日に高熱を出し、その後も数週間にわたって何らかの体調不良を訴える人が少なくないことがわかってきました。

日本では摂取後、長期にわたる健康状態の調査が行われていないため見過ごされ、統計データとして表面化していないのですが、無視できない重大問題と考えます。

ファイザー社とモデルナ社のワクチンの基礎をつくった2人の研究者(ワイズマンとカリコ)の動物実験から、筋肉注射したメッセンジャーRNAは、ほぼすべてが「脾臓(ひぞう)」と「網状赤血球」に集まることがわかっています。

米国では、ファーザー社のワクチン接種を受けたあと高熱を出して入院した女性について、PET‐CTという画像検査で全身を調べたところ、「注射を受けた部位」と「脾臓」の2か所に激しい炎症が起こっていることがわかった、という論文発表がなされています。実際の画像も掲載されていますが、かなりショッキングです。

脾臓は、お腹の左側、横隔膜の下にある鶏卵大の臓器です。小児期では赤血球、白血球、血小板をつくっていますが、成人ではウイルスに侵された細胞や、老化した赤血球を除去する役割を担っています。わりやすく言えば、免疫機能によって破壊された細胞や微生物の残骸を血中から取り除いてくれているのです。

その脾臓がダメージを受けているかもしれません。加えて、「内皮細胞」の研究を行ってきた私の結論は、全身の血管が損傷を受けている可能性も高いということです。

【参考文献】
1) Karikó K, et al., Incorporation of pseudouridine into mRNA yields superior nonimmunogenic vectorwith increased translational capacity and biological stability. Mol Ther 16: 1833-1840, 2008.
2)Anderson BR, et al., Nucleoside modifi cations in RNA limit activation of 2′-5′- ligoadenylatesynthetase and increase resistance to cleavage by RNase L. Nucleic Acids Res 39: 9329-9338, 2011.
3) Steinberg J, et al., 18Fluorodeoxyglucose PET/CT fi ndings in a systemic infl ammatory responsesyndrome after COVID-19 vaccine. Lancet , Mar 8, 2021.


Q14 ファイザーワクチンはなぜ致命的な出血を起こすのか?

A ファイザー社・モデルナ社のワクチンが、副作用として致命的な出血(免疫性血小板減少症)を起こすメカニズムが明らかになりました。ちなみに血小板とは、細胞の抜け殻のような物質で、出血を止めるために必須の物質です。

ポイントは、血小板の表面にある「糖鎖」でした。ワクチンで再合成されたコロナのトゲトゲ蛋白は、この糖鎖に結合しやすく、しかもその先端部(シアル酸)を切断する酵素のような働きをすることがわかったのです。

糖鎖はうぶ毛のような構造物で、さまざまな細胞やたんぱく質の表面に存在するものですが、血小板の表面にもあります。免疫細胞は、その形状の「異常さ」を認識し、破壊細胞に動員をかけます。自分自身を異物と間違って攻撃してしまいますから、これは「自己免疫病」そのものです。

そのために起こる病気として現時点で確認されているのは脳出血など、出血をともなう病気です。ほかにアルツハイマー病やパーキンソン病、関節リウマチなどの悪化、男性不妊、流産、認知症、心筋梗塞、高血圧、脳卒中、心筋症などが起こりうるとする研究者もいます。

もっとも懸念されているのは、若い世代がワクチン接種を受けたあと4~10日で発症する心筋症で、すでに多数の報告例があります。心不全、不整脈などの症状が現れ、死に至る可能性があります。

私の予測を遙かに超えたレベルで、改造mRNAが危険なものであることがわかってきました。ワクチン接種は直ちに中止すべきです。NHKなどのテレビ番組で無責任な発言を繰り返す専門家、ノーベル賞先生には、ワクチン接種をなぜ勧めるのか、その科学的根拠をまず示してほしいものです。

詳細はここをクリックしてください。動画で説明しています。

【医師の皆様へ】
「アストラゼネカワクチンより現行のファイザーワクチンのほうが安心」と考えているかもしれませんが、大きな間違いです。患者さんに間違った説明をしないよう、お願いします。

接種を2回受けてしまった場合、これから数年間、ご自身の体調に異常が生じていないか、十分な経過観察を行い、検査データなどを公開していただくようお願いします。当初の国の説明で、「医療関係者に先に接種をうけてもらうのはデータ収集の意味もある」とされていましたので・・・。

【参考文献】
1) Seneff S, et al., Worse thatn the disease? reviewing some possible unintended consequences of the mRNAvaccines against COVID-19. IJVTPR, May 10, 2021.
2) Mandavilli A, C.D.C. is investigating a heart problem in a few young vaccine recipients. New York TImes, May 22,2021.


Q15 根本が間違っていたワクチン?

A ワクチンのリスクを考える際、全身の血管にある内皮細胞が、決定的に重要であることがあきらかになってきました。

ここで私自身の研究について少しだけ紹介することにします。動脈硬化症を予防するための研究として、ヒトの血管内皮細胞を試験管内で培養し、さまざまな刺激を与えmRNAがどのように反応するかを調べてきました。

左側の写真は、私が育てていた内皮細胞の顕微鏡写真です。数十個の細胞が隙間なく並んでいます。この細胞には重要な役割がたくさんあり、たとえば血液中の栄養素やホルモンを取り込んだり、血圧を調節したり、血液をさらさらにする司令塔ともなっています。



ところが、この細胞は非常にナイーブで、わずかな刺激や環境変化ですぐ死滅してしまいす。部分的に死滅しても、周囲の細胞がすぐ分裂して隙間を塞いでくれるのですが、私の経験では分裂を7~8回繰り返すと、すべての細胞は分裂をやめてしまいます。つまり血管死です。

ワクチンによって内皮細胞内で再合成された「コロナのトゲトゲ蛋白」は、なかり激しい性質を持っていることがわかってきました。そのひとつが血小板の破壊でしたが、内皮細胞自体にも深刻な損傷を与える可能性があります。

上の右側の図は、私が発見した悪玉LDL上の「糖鎖」です。先端は「シアル酸」と呼ばれる分子になっていて、細胞やたんぱく質の性質を決定づける重要な働きをしています。こんな形に似た構造物が、内皮細胞にも、また多くのたんぱく質にも存在しているのです。

私が行っていた実験は、LDLの糖鎖だけを人工的に切断して内皮細胞にどのような障害が生じるかを調べるものでした。しかしトゲトゲ蛋白は、LDLや血小板に限らず、あらゆる糖鎖を破壊してしまうリスクを孕んでいます。

コロナワクチンは、そもそも発想が間違っていたのです。トゲトゲ蛋白を体内に入れるのは危険です。

【参考文献】
1) Okada M, et al., Eff ects of modifi ed low density lipoprotein and hypoxia on the expression ofendothelial adhesion molecule-1, Eur I Med 24: 483-488, 1995.
2) Okada M, et al., Diff erence in the eff ects of cytokines on the expression of adhesion molecules inendothelial cells. Ann Med Interne 148: 125-120, 1997.


Q16 東京23区における感染者数の消長から見えてくるものとは?

A 次の図は、東京23区内における区ごとにまとめた新規感染者数の推移です。区によって住民の数が大きく異なりますから、人口10万人当たりの人数に換算してあります。棒グラフが8本ずつありますが、左から8週前~先週までの各1週間の合計数となっています。

先週も、幸い減少傾向が続いています。



次の動画は、昨年の5月30日から先週まで1年間の都内23区における「新規感染者数の絶対数」を1週間ごとにまとめたものです。感染が東京都内でどのように広がってきたのか、おおよそ理解できます。東京から地方への感染伝播も同じだったはずです。

過去1年間の東京都内23区における感染者の動向

この動画で着目すべきは、昨年の春、ほとんど感染が終息していた時期でさえ、新宿で新規感染者が絶え間なくいたことです。海外からの入国者、たとえば米軍関係者などの出入りがあったのかしれません。

また変異ウイルスは、すべて海外でのワクチン接種によって生じたものですから、国内で見つかっている株はすべて海外から持ち込まれたもの、と考えなければなりません。

オリピック・パラリンピックの開催では、選手以外に9万人もの関係者が海外から入国すると報じられています。政府は「PCRが陰性であれば2週間の隔離を免除する」としています。しかしPCR検査は40パーセントほどの見落としがあり、また唾液で行う検査は本人が検体を提出するため意図的に隠ぺいすることもできてしまいます。

感染伝播の悪循環を断ち切るには入国制限しかありません。

【参考文献】
1) Flam F, Asymptomatic spread has become bizarrely contorversial. thejapantimes. lul 22, 2020.


Q17 そもそも、なぜ新型コロナウイルスは蔓延したのか?

A 新型コロナウイルスは、中国・雲南省の大洞窟に生息するキクガシラ・コウモリが、ホストとして抱え込んでいる数千種類の微生物のひとつです。このコウモリは人間社会と隔絶された地域に生息しており、長い間、「野生生物-人間社会バランス」が保たれていました。

では、なぜ今回、このバランスが崩れたのか? そのシナリオは以下のように考えられます。
 
大洞窟に生息するコウモリ→ 赤や緑の光を好む性質があり、強い照明に引き寄せられ000kmを飛び越えた→ 浙江省・舟山市の食用ネズミに感染→ 同時に湖北省・武漢市にある海鮮市場の小動物や虫の死骸にコウモリが集まり→ その糞などから人間に感染した

つまり人間の傲慢さが自然界の掟を破った、・・・というのが真相です。

1918年に大流行したスペイン風邪は、現在の人口に換算して2億人が死亡したとされ、新型コロナウイルス感染症としばしば比較されます。当時、3年間にわたって再発が繰り返され、その後、自然消滅しています。新型コロナウイルスも同じ運命をたどるのかもしれません。ちなみに新型コロナウイルスによる死者数は、5月22日現在、全世界で約340万人です。

次の2枚の写真は、浙江省・舟山市と河北省・武漢市を流れる大河・長江(その下流が揚子江)にかかる橋の夜景です。コウモリが好む「赤」と「緑」の照明に煌々と照らし出されていました。

東京タワーが、東京スカイツリーが、そして隅田川にかかる橋が、今日も同じ光景を見せています。コウモリは1,000kmを軽々と飛び越えます・・・。都知事殿、これらを赤くライトアップしないようにお願いします。



問題はコウモリの始末です。不思議なことに世界のメディアには、「コウモリに罪はないので殺さないで!」という論調の記事が少なくありません。理由は、コウモリが500種類以上の植物の授粉に寄与しているからとか、デング熱など恐ろしいウイルス病を媒介する蚊を食べてくれるからだというのです。

絶滅危惧種とも言われていますが、しかし、そんな話を認めるわけにはいきません。雲南省の大洞窟に生息するキクガシラ・コウモリを、一匹残らず駆除することが急務です。簡な話ではありませんが、すでに海外では研究者たちの取り組みが始まっています。

【参考文献】
1) Sun Z, et al., Potential factors infl uencing repeated SARS outbreaks in China. Int J Environ ResPublic Health 17: 1633, 2020.
2) Ma W, et al., The pig as a mixing vessel for infl uenza viruses: human and veterinary implications. JMol Genet Med 3: 158-166, 2009.
3) Gorman J, U.S. and Chinese scientists trace evolution of coronaviruses in bats. New York Times,June 1, 2020.
4) Ives M, Scientists say new strain of swine fl u virus is spreading to humans in China. June 30,2020.
5) Alagona P, It’s wrong to blame bats for the coronavirus epidemic. The Conversation, online.


《執筆者紹介》
現代医療は、世界の巨大医療企業によって操作された偽りのエビデンスによって、間違った方向に誘導されている。その実態を明らかにするため、長年、医薬品やがん検診などに関する捏造データの科学的検証を行っている。

著書
『治療は大成功,でも患者さんは早死にした』(講談社+α新書),2001年(2刷)
『人はなぜ太るのか-肥満を科学する』(岩波新書),2006年(11刷)
『がんは8割防げる』(祥伝社新書),2007年
『ほどほど養生訓』(日本評論社),2007年(5刷)
『がん検診の大罪』(新潮社選書),2008年(5刷)
『薬なしで生きるそれでも処方薬に頼りますか』(技術評論社),2009年(2刷)
『放射能と健康障害 20のエビデンス』(日本評論社),2011年
『医者の私が、がん検診を受けない9つの理由』(三五館),2016年(4刷)
『医者が教える「家族に飲ませない薬」』(PHP),2019年(9刷)
ほか多数

研究論文
1. Abe T, et al., Sleep duration is signifi cantly associated with carotid artery atherosclerosis incidence in a Japanese population.
Atherosclerosis 217: 509-513, 2011 (corresponding author: Okada M).
2. Okada M, et al., Low-density lipoprotein cholesterol can be chemically measured: a new superior method. J Lab Clin Med 132: 195-201, 1998.
3. Okada M: A method for clinical data reduction based on “weighted entropy”, IEEE Trans Biomed Eng BME-25: 462-467, 1978.
ほか全574編

略歴
京都府舞鶴市生まれ
1972年 新潟大学医学部卒業
1990年 同大医学部教授

診療
肥満・高脂血症・高血圧症・糖尿病などの予防治療

受賞
・新潟日報文化賞,1981年
・臨床病理学研究振興基金「小酒井望賞」,2001年

主な発明・発見・特許
・低密度リポ蛋白中のコレステロ―ルの定量方法(特許3058602)
・超低比重リポ蛋白及び中間比重リポ蛋白のトリグリセライド定量方法(特許4070958)
・LDLコレステロール測定法を世界で最初に開発
・重み付きエントロピー計算法の確立
・Bツリーによる重複情報カウント・アルゴリズムの発見

資格
・医学博士
・日本循環器学会認定循環器専門医,~2010年
・日本医師会認定産業医
・AHA BLS Healthcare Provider
・AHA Professional Member(米国心臓学会・上級会員)
・IEEE Senior Memeber(米国電子工学学会・上級会員)

主な学会・社会活動
・IEEE T-BME(米国電子工学専門誌,共同編集長), 1986年
・文部省大学設置・学校法人審議会,専門委員,1997年
・日本エム・イー学会誌「生体医工学」,編集長,1999年
・Frontiers Med Biol Engng(学会誌),編集長,1999年
・公益信託臨床病理学研究振興基金,審査委員長,2000年
・文部科学省科学研究費補助金,審査委員,2002年
・全国国立大学法人病院検査部会議,議長,2005年
・第32回医療情報学連合大会,大会長,2012年
・Arch Prev Med(米国医学専門誌),副編集長,2015年

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