日本人らしさと感染激減

- マリヤ・クリニック・ニュース 2021.12(No.320)より -

新型コロナウイルスの感染が日本国内では急減しています。世界中を旅行してきた感想としては、日本人の生活習慣や規律性が大きく貢献し、マスクの習慣や他の人や集団への配慮を各人が身に付けているという何でもないことが感染予防に関わっているという印象を持ちます。恥ずかしがり屋の国民性は、ハグをしたり、抱き合ったりせず、マナーをよく守り、大声で話すことも控えます。何気ない生活習慣が感染症の予防には大事なのだと感じます。玄関で靴を脱ぎ、上着を脱いで着替えるということも大事であり、温かい風呂に入ることも免疫を高めます。納豆や糠漬けで腸内細菌叢を良好に保ち、日本食は身体にも良いのです。

外国の食事を続けると胃腸の調子が悪くなり、便秘や下痢になることも多いので、帰国して日本食を食べ風呂に浸かると身体が癒されてくることを感じます。ブレイクスルー感染とはワクチン接種したのに感染したことを言いますが、それならばとワクチンの回数をむやみに増やしていくのが西洋流でしょう。そういうことによって、身体に備えられている自然免疫の能力を損なっていくとは考えていないようです。

アメリカ、カナダ、ヨーロッパ、オセアニア、アジア、どこに行ってもその国の人々の体力と強靭さに驚きます。そして、欧米では食事は食料であって、自ら作り味わうという感覚は一部の人のもののような気がします。イタリアだけは美味しく新鮮な料理がふんだんにありましたが、その分、生活がおざなりで派手かなと思いました。外国のケチをつけて申し訳ありませんが、日本の感染減少の原因は、丁寧かつ繊細に生きる生活習慣の賜物かと考えます。

地球そのものの維持が難しくなり、人間の生活環境が損なわれることが予想されてSDGsが叫ばれています。私には、それをビッグビジネスのチャンスと捉えている風潮も気に入りません。経済本位、享楽追求の社会が招いた崩落の兆候です。謙遜かつ後悔の念を持って受け留めて、地球、国家間、社会、生活の保全に取り組んでいかなければならないと考えます。新型コロナウイルス対策にも巨額な資金が動きました。この対策の中でワクチン会社経営者たちには数千億円の利得があったそうです。自己中心で享楽的な世界において、日本だけが感染を防げているという事実は、互いに配慮し合い助け合うことがいかに大事であるかを教えていると思いますが、そこに目を留めず、物質的な対策や資金で解決しようということが残念でなりません。

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